危険物取扱者・乙種第四類 試験問題(7/12)

        危険物 に 関する 法令

       (注)問題中に使用した略語は、次のとおりです。
法------消防法
政  令---危険物の規制に関する政令
規  則---危険物の規制に関する規則
製造所等---製造所、貯蔵所、又は取扱所
免  状---危険物取扱者免状
市町村長等--市町村長、都道府県知事又は総務大臣

【問 1】法に定める危険物の品名で誤りはどれか。

 1 ジエチルエーテルは、特殊引火物に該当する。
 2 ガソリンは、第一石油類に該当する。
 3 重油は、第二石油類に該当する。
 4 クレオソート油は、第三石油類に該当する。
5 シリンダー油は、第四石油類に該当する。

【問 2】屋外貯蔵所で貯蔵することが認められている危険物のみの
     組合せは次のうちどれか。

 1 鉄 粉    灯 油    炭化カルシウム
 2 重 油    硫 黄    軽 油
 3 ギヤー油    アセトン    エタノール
 4 黄りん      カリウム    シリンダー油
 5 赤りん    過酸化水素   クレオソート油

【問 3】法令上、同一の貯蔵所において、耐火構造の隔壁で完全に区分された
    それぞれの室で次に示す危険物を貯蔵した場合、指定数量の倍数は何倍か。

    黄りん     40 ㎏
    過酸化水素  600 ㎏
    酢酸エチル 1600 ℓ

 1 8倍  2 10倍  3 12倍  4 13倍  5 14倍

【問 4】製造所等と「保有空地」の幅の組み合わせで、次のうち
     誤っているのはどれか。

 1 指定数量の倍数が10倍以下の製造所 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3m以上
 2 壁、柱、床が耐火構造の貯蔵倉庫で指定数量の倍数が5倍を超え10倍以下
   の危険物を貯蔵するの屋内貯蔵所 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1m以上
 3 指定数量の倍数が500倍以下の屋外タンク貯蔵所 ・・・・・・・・・・ 3m以上
 4 指定数量の倍数が10倍以下の屋外貯蔵所 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3m以上
 5 指定数量の倍数が10倍を超える一般取扱所 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 3m以上

【問 5】製造所等の消火設備について、次のうち誤っているものはどれか。

 1 泡消火設備は、第2種消火設備である。
 2 ハロゲン化物消火設備は、第3種消火設備である。
 3 消火粉末を放射する大型消火器は、第4種消火設備である。
 4 電気設備に対する消火設備は、電気設備のある場所の面積100㎡ごと
   に、第5種消火設備を1個以上設ける。
5 地下タンク貯蔵所には、危険物の数量に関わらず第5種の消火設備(小型消
   火器)を2個以上設けなければならない。

【問 6】第1種販売取扱所の位置、構造、設備の技術上の基準について、
   次のうち誤っているものはどれか。

 1 建築物の1階に設置しなければならない。
 2 第1種販売取扱所の用に供する部分に、窓を設けてはならない。
 3 危険物を配合する室は、可燃性液体の蒸気又は可燃性個体の微粉を屋根
   上に排出する設備を設けなければならない。
 4 危険物を配合する室は、6㎡以上10㎡以下としなければならない。
 5 見やすい箇所に、第1種販売取扱所である旨を表示した標識及び防火に
   関し必要な事項を掲示した掲示板を設けなければならない。

【問 7】製造所等の定期点検について、次のうち正しいものはどれか。

 1 危険物取扱者の立ち会いを受けた場合でも、危険物取扱者以外の者は
   定期点検を行うことはできない。
 2 定期点検は、原則として3年に1回以上実施しなければならない。
 3 定期点検の記録は、原則として1年間保存しなければならない。
 4 移動タンク貯蔵所及び、危険物を取り扱うタンクで、地下にあるもの
   を有する給油取扱所は、定期点検の実施対象である。
 5 危険物施設保安員を定めた製造所等は、定期点検を免除される。

【問 8】市町村長等から出される、法令違反に対しての命令として、次のうち
     誤っているものはどれか。

 1 完成検査、又は仮使用の承認を受けずに危険物施設を使用した場合、施設の
   使用の停止を命ずることができる。
 2 許可を受けないで位置・構造及び施設を変更した場合、仮使用承認申請書の
   提出を命ずることができる。
 3 許可を受けないで指定数量以上の危険物を貯蔵及び取り扱った場合、当該
   危険物の除去その他危険物による災害防止のための必要な措置をとるべき
   ことを命ずることができる。
 4 製造所等の位置、構造及び設備が基準に適合していないと認められる場合、
   製造所等の修理、改造及び移転すべきことを命ずることができる。
 5 製造所等においての危険物の貯蔵又は取扱いが技術上の基準に違反して
   いると認められる場合、危険物の貯蔵・取扱いの基準を遵守するよう
   命ずることができる。

【問 9】製造所等の位置、構造又は設備を変更する場合の記述について、
     次のうち正しいものはどれか。

 1 所轄消防署長の許可を受けなければならない。
 2 所轄消防署長の承認を受けた場合は、変更工事に係る部分以外の部分の全部、
   又は一部を使用することができる。
 3 変更許可を受けずに、変更工事に着手してはならない。
 4 すべての製造所等では工事に着手する前に、完成検査前検査を行わなければ
   ならない。
 5 工事が終了した後には、使用を開始してから速やかに完成検査を受けなけれ
   ばならない。

【問10】危険物保安監督者を定めなければならない施設どれか。

 1 指定数量の倍数が30倍の危険物を貯蔵又は取扱いしてる屋外貯蔵所
 2 指定数量の倍数が30倍を超える危険物を容器に詰め替える一般取扱所
 3 指定数量の倍数が30倍を超える危険物を貯蔵又は取扱いしてる
   移動タンク貯蔵所
 4 指定数量の倍数が30倍を超える引火点40℃の第4類の危険物を貯蔵又は
   取扱いしてる販売取扱所
 5 指定数量の倍数が30倍を超える引火点40℃の第4類の危険物を貯蔵又は
   取扱いしてる屋内タンク貯蔵所

【問11】危険物の取扱作業の保安に関する講習(以下、「講習」という。)
   について、次のA~Dで正しいものの組み合わせはどれか。

 A 講習を受けなければならない者は、製造所等において危険物の取扱いに従事
   している危険物取扱者である。
 B 免状の交付を受けたすべての危険物取扱者は5年以内に受講しなけれ
ばならない。
 C 講習は全国いずれの都道府県でも受けることができる。
 D 受講義務のある危険物取扱者が受講を怠った場合は、免状の交付を受けた
   都道府県知事に免状の返納を命じられることがある。

 1 A B
 2 A B C
 3 A C D
 4 B C D
 5 B D

【問12】移動タンク貯蔵所に備え付ける書類について、次のA~Eのうち
     法令に定められているものはいくつあるか。

 A 設置許可書
 B 譲渡又は引渡の届出書
 C 品名、数量又は指定数量の倍数の変更の届出書
 D 完成検査済証
 E 始業時、終業時の点検記録

 1 1つ  2 2つ  3 3つ  4 4つ  5 5つ

【問13】法令上、危険物取扱者の免状を書換える説明で、正しいものはどれか。

1 危険物取扱者の現住所が変更したとき。
2 免状の写真を写した時より10年が経過したとき。
3 危険物取扱者の勤務地が変更したとき。
4 危険物取扱者が保安講習を受講したとき。
5 危険物取扱者が保安監督者に就任したとき。

【問14】法令上、危険物の運搬について、次のうち誤っているものはどれか。

 1 運搬容器の外部に、黒色の板に黄色の反射塗料その他反射性の材料で「危」
   を表示しなければならない。
 2 類を異にする危険物でも混載が認められているものがある。
 3 運搬容器を積み重ねる高さは3m以下としなければならない。
 4 運搬容器は収納口を上方に向けて積載しなければならない。
 5 危険物が転落し、又は運搬容器が落下し、転倒し、若しくは破損しない
   ように積載しなければならない。

【問15】製造所等における危険物の貯蔵及び取扱いの技術上の基準について、
     次のうち、正しいものはどれか。

 1 危険物を保護液中にて保存する場合は、当該危険物の一部を露出させて
   おくこと。
 2 製造所等では、許可された危険物と同じ類、同じ数量であれば、品名に
   ついては、随時変更することができる。
 3 危険物のくず、かす等は、1週間に1回以上当該危険物の性質に応じた
   安全な場所で廃棄その他適当な処置をすること。
 4 廃油等を廃棄する場合は、焼却以外の方法で行うこと。
 5 危険物は原則として、海中及び水中に流出させ、投下しないこと。

【問16】燃焼についての記述で誤っているものはどれか。

 1 窒素と酸素が反応して、一酸化二窒素(亜酸化窒素)ができる酸化反応は、
   燃焼である。
 2 炭化水素ガスが完全に燃焼すると、二酸化炭素と水になる。
 3 空気中の炭化水素ガス濃度が理論混合比より高くなると、炭素は二酸化炭
   まで酸化されず一酸化炭素を生成する。
 4 鉄がさびるのは酸化反応であるが、発光を伴わないので、燃焼ではない。
 5 酸素供給源として、一般的に空気中の酸素が使われるが、化合物中の酸素
   使われることもある。

【問17】可燃性液体の通常の燃焼の仕方として、次のうち正しいものはどれか。

 1 液体表面から発生する蒸気が、空気と混合して燃える。
 2 液体表面で、空気と接触しながら液体のまま燃える。
 3 液体内部に、空気を吸収しながら燃える。
 4 液体内部の加熱された部分から、燃焼がおこり次第に表面に広がる。
 5 液体内部で燃焼がおこり、その燃焼成生物が炎となって液面に出る。

【問18】常温(20℃)常圧(1.013×105PA)において二酸化炭素が燃えない
     理由で次のうち正しいものはどれか。

 1 酸素と結合するが、吸熱反応であるから
 2 酸化反応を起こすが、燃焼が継続しないから
 3 酸化反応を起こすが、発熱量が小さいから
 4 二酸化炭素は熱伝導率が小さいから
 5 酸素と結合しないから

【問19】水を消火剤として使用する理由として、適切でないものは
     次のうちどれか。

 1 比熱、蒸発熱が大きいこと。
 2 容易に入手できること。
 3 凝固点が高いこと。
 4 液体であること。
 5 蒸気が酸素濃度を低下させること。

【問20】下記に掲げる性質を有する可燃性液体について、正しいものはどれか。

液比重   0.87
引火点   -30℃
沸点    111℃
蒸気比重  3.10
発火点   480℃

 1 この液体2Kgの容量は、1.74である。
 2 炎を近づけても、480℃になるまでは燃焼しない。
 3 空気中で引火するのに十分な濃度の蒸気を液面上に発生する最低の液温は
   -30℃である
 4 111℃になるまでは、飽和蒸気圧を示さない。
 5 発生する蒸気の重さは、水蒸気の重さの3.1倍である。

【問21】摩擦による静電気の発生を防止又は抑制する方法は物質の特性・性能及び
     工程の状況により、現実には難しい場合が多いが、一般的な方法として、
     次のうち誤っているものはどれか。

 1 接触圧力を低くする。
 2 接触面積、摩擦速度を小さくする。
 3 摩擦面の清浄、円滑化する。
 4 不純物の混入を防ぐ。
 5 接触状態にあるものを急激にはがす。

【問22】単体、化合物、混合物の説明として、次のうち正しいものはどれか。

単 体 化合物 混合物

1 赤りん 水 硫黄
2 炭素 二酸化炭素 重油
3 エチルアルコ-ル 鉄 メタン
4 軽油 ベンゼン 灯油
5 プロパン アセトン 酸素

【問23】物質の状態について次のうち誤っているものはどれか。

 1 物質には、一般的に気体、液体、固体の3つの状態がある。
 2 気体の溶解度は、圧力が一定の場合、溶媒の温度が上昇すると大きくなる。
 3 一般に物質は、圧力が一定の場合、温度が高くなると体積を増す。
 4 気体は、温度が一定の場合、周囲の圧力が高くなるとその体積は小さくなる。
 5 物質は、周囲の温度や圧力の変化によって、状態が変わる。

【問24】ある物質の反応速度が10℃上昇するごとに2倍になるとすると、
   10℃から60℃になった場合の反応速度の倍数として、次のうち正しい
   ものはどれか。

 1  10
 2  25
 3  32
 4  50
 5 100

【問25】鉄の腐食についての次の説明で、誤っているのはどれか。

 1 水中では、水素イオン濃度が高いものほど、腐食しやすい。
 2 塩酸の中にいれると、鉄は激しく腐食をおこす。
 3 アルカリ性のコンクリ-トの中に埋設すれば、腐食は防止される。
 4 食塩の中に鉄を浸すと、腐食は進行する。
 5 水中で鉄と銅を接触させると、腐食は防止される。

【問26】危険物の類ごとに共通する危険性として、次のうち正しいものは
     どれか。
 1 第1類の危険物--着火しやすく、かつ、燃え方が速いため、
            消火することが難しい。
 2 第2類の危険物--可燃物と混合されたものは、熱などにより分解し、
            極めて激しい燃焼をおこす。
 3 第3類の危険物--それ自体は燃焼しないが、混在する可燃物の燃焼を
            促進する。
 4 第5類の危険物--加熱による分解などの自己反応により、発火し、
            または爆発する。
 5 第6類の危険物--一般的に空気に触れることにより、自然に発火する。

【問27】第4類の危険物の消火方法として、次のうち誤っているものはどれか。

 1 棒状の強化液を放射する消火器を使用した。
 2 ハロゲン化物を放射する消火器を使用した。
 3 霧状の強化液を放射する消火器を使用した。
 4 泡を放射する消火器を使用した。
 5 二酸化炭素を放射する消火器を使用した。

【問28】第4類の危険物の貯蔵場所は通風・換気に注意しなければ
     ならないが、この主な理由は次のうちどれが正しいか。

 1 室温を引火点以下に保つため。
 2 静電気の発生を防止するため。
 3 発生する蒸気の滞留を防ぐため。
 4 自然発火を防止するため。
 5 液温を発火点以下に保つため。

【問29】第2石油類について、次のうち誤っているものはどれか。 

 1 引火点が20℃以下のものはない。
 2 比重が1より大きく、水の下層に沈むものがある。
 3 水に溶けるものがある。
 4 蒸気比重は1より大きい。
 5 発火点はすべて第1石油類より高く、第3石油類より低い。

【問30】自動車ガソリンとメタノールを比較した次の説明で、誤っている
     ものはどれか。

1 自動車ガソリンは、メタノールよりも静電気が発生しやすいので容器や
   タンクへの注入は、メタノールよりも流速を遅くするなどの処置が
   必要である。
2 自動車ガソリンは非水溶性であるが、メタノールは水溶性なので、
   メタノールの火災の消火には水溶性液体用の泡消火剤が有効である。
3 発生する蒸気の比重は自動車ガソリンの方が大きいので、メタノールよりも
   低所に溜りやすい。
4 メタノールは、自動車ガソリンよりも燃焼範囲が狭いので、窒息による
   消火の効果は、自動車ガソリンよりも大きい。
 5 メタノールが燃焼した時の炎は青白く、自動車ガソリンの炎に比べて明るい
   場所では見えにくいので、消火などの作業の際には注意しなければならない。

【問31】ガソリンについて、次のうち誤っているものはどれか。

 1 揮発性が高く、特有の臭気がある。
2 蒸気は空気の3~4倍である。
 3 引火点は常温(20゚C)より高い。
4 水より軽く、水に不溶である。
 5 燃焼範囲はおおむね1%~8%である。

【問32】キシレンの性状として、次のうち誤っているものはどれか。

 1 塗料などの溶剤として使用される。
 2 ジエチルエーテルによく溶ける。
 3 透明な液体である。
 4 沸点は水より高い。
 5 引火点は35℃より高い。

【問33】灯油の性状として、次のうち誤っているものはどれか。

 1 引火点は、40゚C以上である。
 2 布にしみこんだものは、火が着きやすい。
 3 水より軽い。
4 蒸気は空気より軽い。
5 水に溶けない。

【問34】アセトアルデヒドについて、次のうち誤っているものはどれか。

 1 約21℃で沸騰する。
 2 水に溶けない。
 3 無色透明な液体である。
 4 酸化するとカルボン酸、還元されるとアルコールになる。
 5 特有の臭気がある。

【問35】トルエンについて、次のうち誤りはどれか。

 1 無色透明な液体である。
 2 水に溶けにくい。
3 引火点は常温(20℃)以上である。
 4 特有の芳香がある。
5 濃硝酸と反応し、トリニトロトルエンを生成することがある。

 解 答
【問 1】3
【問 2】2
【問 3】3
【問 4】5
【問 5】1
【問 6】2
【問 7】4
【問 8】2
【問 9】3
【問10】2
【問11】3
【問12】3
【問13】2
【問14】1
【問15】5
【問16】1
【問17】1
【問18】5
【問19】3
【問20】3
【問21】5
【問22】2
【問23】2
【問24】3
【問25】5
【問26】4
【問27】1
【問28】3
【問29】5
【問30】4
【問31】3
【問32】5
【問33】4
【問34】2
【問35】3